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口頭

福島における汚染土壌の除染と再利用を目指したセシウムフリー鉱化法,1; 非放射性Csを飽和吸着した福島風化黒雲母のセシウムフリー鉱化反応

下山 巖; 本田 充紀; 小暮 敏博*; 平尾 法恵*; 馬場 祐治; 岡本 芳浩; 矢板 毅; 鈴木 伸一

no journal, , 

福島における放射性Cs汚染土壌の除染法開発のため、CaCl$$_{2}$$, KCl, NaCl等のアルカリ塩を添加したCs収着風化バイオタイト(WB)に対して低圧加熱処理を行い、蛍光X線分析, X線回折、及び透過型電子顕微鏡、昇温脱離法による分析を行った。CaCl$$_{2}$$添加時の700$$^{circ}$$C加熱ではWBが完全に分解し、CsとKがほぼ100%除去されたことがわかった。Caは温度と主に増加し、700$$^{circ}$$CではCaを含む普通輝石やワダライトへの相変化が観測された。これらの結果は、これらの物質形成と共にイオン半径の大きい1価イオンであるCs$$^{+}$$とK$$^{+}$$が排出されるという傾向を示している。一方、KCl添加時はWBの構造を保持したままイオン交換によるCs脱離反応が生じ、700$$^{circ}$$Cで55%のCsが除去されることがわかった。我々はこの現象に基づいて土壌中のCs固定に関わる粘土鉱物をアルカリ塩などの試薬との反応を利用して別の鉱物に変換することでCs除去汚染土壌の再利用を可能にするCsフリー鉱化法のアイデアを提案する。

口頭

Csフリー鉱化法による汚染土壌減容化と再利用

下山 巖; 本田 充紀; 小暮 敏博*; 岡本 芳浩; 馬場 祐治; 平尾 法恵*; 塩飽 秀啓; 矢板 毅; 鈴木 伸一

no journal, , 

福島環境回復における問題の一つに放射性汚染土壌の減容化があり、そのために汚染土壌のCs除染と再利用が求められている。我々は非放射性$$^{133}$$Csを飽和収着した風化黒雲母をモデル土壌とし、NaCl-CaCl$$_{2}$$のアルカリ混合塩と共に低圧環境下で加熱処理を行い、構造と組成分析を行ったところ、700$$^{circ}$$CでCsは100%除去され普通輝石が主に形成されたことを明らかにした。普通輝石の結晶構造ではイオン半径の大きいCs$$^{+}$$イオンが取り込まれないため排除されるというモデルに基づき、土壌除染と再利用を可能にするCsフリー鉱化法について提案する。Csフリー鉱化法における反応の詳細を調べるため我々がSPring-8とPhoton Factoryで実施している放射光X線吸収分光法(XAFS)を用いた研究成果についても紹介し、多元素系である鉱物の化学状態分析に対するXAFSの有効性を示す。また高輝度放射光による今後の研究展望についても述べる。

口頭

セシウムフリー鉱化法を用いた汚染土壌の除染における塩化物の添加効果

下山 巖; 本田 充紀; 小暮 敏博*; 馬場 祐治; 矢板 毅; 岡本 芳浩

no journal, , 

福島汚染土壌の除染に対するセシウムフリー鉱化法(CFM)の有効性を調べるため、CaCl$$_{2}$$もしくはKClを添加し、加熱処理前後の放射能濃度変化を調べると共に、構造変化をX線回折法(XRD)により分析した。乾燥土壌試料に試薬を重量比1:1で添加し大気もしくは低圧加熱を2時間行った。冷却後に蒸留水で余剰塩を除去し、乾燥後に放射能濃度を測定した。CaCl$$_{2}$$添加の場合は大気・低圧加熱で大きな差は観測されず、790$$^{circ}$$Cで97%の除染率が得られた。また、740$$^{circ}$$Cで低圧加熱処理を3回行うと除染率は99%に達した。汚染土壌中の風化黒雲母(WB)の底面反射ピークは消滅し、大気・低圧加熱により全く異なるXRDパターンが観測された。この結果はCFMが実汚染土壌に対しても有効であることと、生成物が圧力に大きく依存することを示している。一方、KCl添加の場合は低圧加熱が大気加熱よりも高い除染率を示し、790$$^{circ}$$Cで83%の除去率が得られた。この試料のXRD測定ではWBの底面反射のうちbiotiteのピークが観測された。この結果は、KClとCaCl$$_{2}$$添加時の熱処理によるCs除去メカニズムが異なることを示唆している。

口頭

アルカリ塩化物を用いたCsフリー鉱化法による放射性汚染土壌の除染試験

下山 巖; 小暮 敏博*; 奥村 大河*; 馬場 祐治; 岡本 芳浩

no journal, , 

放射性Cs汚染土壌の減容化のために新たな熱処理であるセシウムフリー鉱化法(CFM)を提案している。本研究では4種類のアルカリ塩化物試薬を添加物とし、大気及び低圧条件における800$$^{circ}$$C以下の温度領域における実土壌の除染試験を行った。CaCl$$_{2}$$添加した場合は大気・低圧条件によらず放射能濃度が大幅に低減し、790$$^{circ}$$Cで除染率は97%に達した。MgCl$$_{2}$$添加の場合は695$$^{circ}$$Cの低圧加熱処理を3回行った場合に除染率が99%以上となった。KClとNaClを試薬とした場合も大気条件よりも低圧条件で除染率が高くなる傾向を示し、790$$^{circ}$$Cの低圧加熱処理を5回行った場合、KCl添加で除染率93%、NaCl添加で除染率97%となった。また、熱処理後の生成物の構造解析により、CaCl$$_{2}$$とMgCl$$_{2}$$の場合はCsを固定している土壌中のbiotiteが分解するのに対して、KClとNaCl添加の場合は分解しないことがわかった。これらの結果は土壌除染に対するCFMの有効性と、Cs除去過程が塩化物の金属イオンの価数に依存していることを示している。

口頭

セシウムフリー鉱化法を用いた土壌除染における塩化物反応剤と低圧環境の相乗効果

下山 巖; 小暮 敏博*; 奥村 大河*; 馬場 祐治

no journal, , 

セシウムフリー鉱化法では、土壌からのCs除去過程は添加する反応剤と圧力条件に大きく依存する。我々はCaCl$$_{2}$$とKClを反応剤に用いた試験結果から、1価カチオンはイオン交換を通して粘土鉱物からCs除去するのに対し、2価カチオンは粘土鉱物の相変態を通してCs除去するという仮説をたてた。この仮説の検証のため、MgCl$$_{2}$$とNaClの2種類の試薬について大気及び低圧条件での熱処理後の除染率と土壌中の鉱物相の構造変化を調べた。その結果、MgCl$$_{2}$$試薬の場合は相変態、NaCl試薬の場合はイオン交換を通してCsが除去されることを見いだし、上記の仮説を支持する結果を得た。また、どちらの試薬も大気条件よりも低圧条件において除染率が向上したが、土壌中の粘土鉱物の相変態とイオン交換のどちらも低圧条件において促進されることを明らかにした。我々はさらにこれらの塩化物を主要成分として含む海水塩を反応剤とし、低圧条件での790$$^{circ}$$Cの熱処理により99%程度の土壌除染が可能であることを見いだした。この結果は安価な海水を用いることにより、処理コストの低減化に貢献することが可能であることを示唆している。

口頭

アルカリ塩化物を用いたセシウムフリー鉱化法による土壌除染; 反応剤のカチオン価数に依存したCs除去過程

下山 巖; 小暮 敏博*; 奥村 大河*; 馬場 祐治

no journal, , 

熱処理による土壌除染の最適化のため、大気及び低圧条件で4種類のアルカリ塩化物試薬を添加した場合における土壌の除染率と構造変化について調べた。約1万Bq/kgの汚染土壌に重量比1:1で試薬を添加し、2時間の加熱処理後の放射能変化と試料中の鉱物相を調べた。CaCl$$_{2}$$の場合は圧力条件による除染率の差は小さく、790$$^{circ}$$Cで約95%の除染率が得られた。一方MgCl$$_{2}$$の場合は695$$^{circ}$$Cの熱処理に対し大気条件では除染率40%だったのに対し、低圧下では90%に達した。CaCl$$_{2}$$添加時は大気・低圧条件どちらにおいても土壌中の黒雲母の分解と相変態が生じたのに対してMgCl$$_{2}$$添加時は低圧下で黒雲母の相変態が促進されることがわかった。KClとNaClの場合も低圧下で除染が促進され、NaClの場合は790$$^{circ}$$Cでの除染率は大気圧下15%に対して低圧下94%であった。しかし大気・低圧条件どちらにおいても土壌中の黒雲母が熱処理後も明瞭に観測されたことから、KClとNaClについてはイオン交換によるCs除去過程が主であると結論した。

口頭

低圧環境下での塩化物添加熱処理による土壌除染

下山 巖; 小暮 敏博*; 奥村 大河*; 馬場 祐治

no journal, , 

放射性Cs汚染土壌は熱処理により99%以上の除染が可能だが、1000$$^{circ}$$C以上の高温を要するため処理コストの大きさが課題である。我々はより低温での効率的な除染のため、4種類の塩化物反応剤による低圧環境下での熱処理を試みた。約1万Bq/kgの汚染土壌に対し、アルカリ塩を重量比1/1で添加し20Pa程度の低圧もしくは大気中で2時間の熱処理を行った。処理後の土壌に対し、放射能変化と構造変化を調べた。CaCl$$_{2}$$の場合は圧力条件による除染率の差は小さく、790$$^{circ}$$Cで約95%の除染率が得られた。一方、MgCl$$_{2}$$, NaCl, KClの場合は大気中よりも低圧条件の方が高い除染率を示した。MgCl$$_{2}$$添加時は低圧下で黒雲母の分解と相変態が促進され、695$$^{circ}$$Cの熱処理に対し大気条件では除染率40%だったのに対し、低圧下では90%に達した。NaClとKClの場合、黒雲母は分解せずイオン交換によりCsが除去され、NaCl添加時は790$$^{circ}$$Cでの除染率は大気圧下15%に対して低圧下94%であった。我々はこれらの知見に基づいて、海水塩を反応剤に用いた低圧熱処理について提案する。

口頭

アルカリ塩と粘土鉱物との反応における塩素の役割

下山 巖; 馬場 祐治

no journal, , 

土壌はその成分である粘土鉱物が放射性Csを強く固定するため、除染は一般的に困難であるが、熱処理により粘土鉱物がアルカリ塩等の添加剤と反応するとCsを含まない鉱物に変換できるため、効率的除染が可能である。その際に塩化物を添加すると反応温度が数100$$^{circ}$$C低下する場合があるが、その原因はよくわかっていない。そこで我々は粘土鉱物の相変態におけるClの役割を調べるため風化黒雲母をNaCl+CaCl$$_{2}$$と反応させた後X線吸収分光法によるClの化学状態分析と分子軌道計算によるスペクトル解析を行った。その結果、カチオンと結合して負の価数をとるCl-以外にCl-O結合を形成して正の価数をとるClが存在することを見いだした。我々は半経験的分子軌道計算によりClを含む幾つかのシリカモデルクラスターに対して構造安定性を評価し、Cl-O結合形成が系を不安定にすることで反応温度を下げる効果を持つことを明らかにした。この結果はClが粘土鉱物の相変態において触媒的な作用を持つだけでなく、添加するアルカリ塩中の負イオンが熱処理の温度低下に重要な因子であることを示している。

口頭

セシウムフリー鉱化法を用いた土壌除染における硝酸塩添加剤の効果

下山 巖

no journal, , 

Csフリー鉱化法は化学反応により粘土鉱物を異なる鉱物に変換して土壌から放射性Csを除去する除染法であり、その効果は添加剤に大きく依存する。本研究では処理温度低減化を目的として硝酸塩試薬を添加剤として用いた。非放射性Csを収着させた風化黒雲母(WB)を模擬土壌とし、硝酸塩試薬を添加して2時間熱処理を行った試料に対し蛍光X線分析とX線回折による分析を行った。硝酸カルシウム添加の場合、450$$^{circ}$$CのAr置換熱処理でCs除去率が100%となり、塩化物添加時と比べて大幅な処理温度の低減化を達成できた。NaClとKClの場合は700$$^{circ}$$Cでイオン交換によるCs除去過程が主であったが、NaとKの硝酸塩では634$$^{circ}$$CでWBの相変態が誘起され、Cs除去過程が試薬中のアニオンに依存することを明らかにした。硝酸カルシウムの場合もWBの相変態温度は500$$^{circ}$$C付近まで低下する効果が見られたが、450$$^{circ}$$CではWBの構造が保たれており、この温度での主なCs除去過程はイオン交換によるものと推測される。

口頭

Importance of halogen for soil decontamination using cesium-free mineralization; A Role of chlorine on phase transformation of weathered biotite

下山 巖; 馬場 祐治*

no journal, , 

福島原発事故後の放射性汚染土壌の管理は未解決課題の一つであり、放射性Csを強く固定する粘土鉱物の存在によりその除染は一般的に困難である。セシウムフリー鉱化法(CFM)による土壌除染では土壌中の粘土鉱物を異なる鉱物に変換する過程でCsを除去するため、反応剤の選択が極めて重要である。CaCl$$_{2}$$はCaCO$$_{3}$$やCa(OH)$$_{2}$$と比べて高い除染効率を持ち比較的低温の700$$^{circ}$$C付近で粘土鉱物の相変態を誘起するため塩素が何らかの触媒的作用を持つことが推測されるがその詳細は明らかにされていない。本研究では非放射性Csを収着させた風化黒雲母(WB)を模擬土壌としCaCl$$_{2}$$と反応させた場合のClの化学状態をX線吸収分光法と分子軌道計算により調べた。Clは相変態開始温度よりも低温の400$$^{circ}$$CでWBと相互作用し、カチオンと結合した-1価のCl以外に酸素と結合した+1価及び高価数のClサイトが存在することを明らかにした。Cl-O結合形成はシリカネットワークを不安定にするため、これにより低温でのWBの分解と相変態が促進されることを示唆している。

口頭

粘土鉱物の相変態誘起を介したCs除去に関するアルカリ塩化物の反応促進効果

下山 巖; 馬場 祐治*

no journal, , 

セシウムフリー鉱化法は粘土鉱物を異なる鉱物に変換する過程で放射性Csを除去するため従来よりも低温での土壌除染を可能にするが、その効率は添加剤に依存する。CaCl$$_{2}$$は700$$^{circ}$$C付近で粘土鉱物の相変態を誘起し高い除染率を示すが、Clによる相変態誘起効果の詳細は不明である。本研究ではCs収着風化黒雲母(Cs-WB)を模擬土壌とし、相変態温度よりも低温でのCs-WBとClとの相互作用をNEXAFS分光法により調べた。NaCl-CaCl$$_{2}$$との熱処理後に塩を水洗浄で除去しスペクトルを測定した。400$$^{circ}$$C付近で異なる化学結合状態をとる複数種のClサイトの形成が観測され、塩素を含むシリカモデルクラスターの電子状態をDV-X$$alpha$$分子軌道計算により求め、それに基づいて光吸収断面積スペクトルを調べたところ、観測された成分は+1価、-1価、及び高価数のClにより解釈できることを明らかにした。Cl-O結合をとるClサイトはシリカネットワークを不安定にする効果を持つため、これにより低温での粘土鉱物の分解が促進されたと考えられる。さらに他の試薬との比較からClによる効果が添加剤の対カチオンの価数に依存することを示す。

口頭

Soil decontamination by cesium-free mineralization with CaCl$$_{2}$$; Effect of chlorine on phase transformation of a clay mineral

下山 巖

no journal, , 

放射性Csで汚染された土壌の管理は福島の環境修復における未解決課題の一つである。セシウムフリー鉱化法は熱処理による土壌除染法の一つであるが、土壌中でCsを固定する粘土鉱物を化学反応で異なる鉱物に変換することでCsを除去する特徴を持ち、CaCl$$_{2}$$を反応剤に用いて従来よりも大幅に低い700$$^{circ}$$CでのCs除去に成功している。Ca(OH)$$_{2}$$やCaCO$$_{3}$$のように塩素を含まない反応剤の場合はこの温度で粘土鉱物の相変態が生じないことから、塩素による相変態を促進する効果が推察されるが、その詳細はよくわかっていない。そこでより低温でのClと粘土鉱物との相互作用をX線吸収分光法により調べた。400$$^{circ}$$Cで処理を行った風化黒雲母のスペクトルには複数成分が観測された。これらはモデルクラスターを用いたDV-X$$alpha$$分子軌道計算によりカチオンと結合した-1価のClと酸素と結合した+1価及び高価数のClサイトにより解釈できる。半経験的分子軌道計算によるシリカモデルクラスターの構造安定性の比較により、Si-Cl結合よりもO-Cl結合が系をより不安定にすることが示された。この結果は粘土鉱物の酸素と結合した塩素が粘土鉱物を不安定化させ、これにより低温での相変態を促進させる効果を持つことを示している。

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